日本IBMのロックアウト解雇

 もしあなたが会社の終業時間の直前に上司から呼ばれ、「あなたは業績が悪い状態が続いており、明日から会社に来る必要がない。終業時間までに荷物をまとめて帰れ」と解雇通告を受けたらどうしますか。実はこれはロックアウト解雇と呼ばれている、日本IBMのリストラのやり方です。この件は2012年11月の国会でも取り上げられ、当時の野田佳彦首相もあってはならないやり方だと発言しています。しかしその後もロックアウト解雇は行われ、2013年6月20日の時点で23人がロックアウト解雇されそのうち19人が組合員だったことが分かっています。

 

苦しい経営が続くIBM

 日本IBMでは2001年から12期連続での減収決算が続き、ピーク時のほぼ半分まで売り上げが減少しています。そのため昇進や昇給の凍結や減俸に、今回のような強引なリストラであるロックアウト解雇が行われてきました。本社のアメリカIBMも2013年7月17日に4月から6月期の決算を発表しましたが、純利益が前年同期に比べて17%も減少したことが明らかになりました。そのため日本IBMの組合の書記長は今後もロックアウト解雇が行われる可能性が高いと警戒していて、それと同時に組合員は全員勤務時間は仕事に専念していてリストラされる理由などはないと会社を強く批判しています。

 

困難な時に見せる本性

 ロックアウト解雇に遭ったのはほとんどが40代や50代の社員で、もし自主退職するのであれば解雇を撤回して退職加算金を用意すると会社から言われるそうです。ただいずれにしても荷物をまとめて終業時間の17時36分までに会社を去らなければならず、荷物は宅配便で自宅に送られます。日本IBMのロックアウト解雇でなくても退職勧奨を受け、転職を余儀なくされた40代の方も多いと思います。人も法人も困難な時に、その本性が見えます。好調なときは人も法人もいい面しか見せませんが、いったん苦しくなるとこれまでと違った一面を見せ始めます。